Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠1
中里 介山
Leggi 大菩薩峠1 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 200.314 caratteri · 398 schermate
「浜、この文之丞が為すことがそちには戯れと見えるか、そなたの胸に思い当ることはないか」
「思い当ることとおっしゃるは……」
「言うまいと思えど言わでは事が済まず。そなたは過ぐる夜、机竜之助が手込に遭って帰ったな」
「エッ、竜之助殿に手込?」
「隠すより現わるる。下男の久作が行方と言い、その夜のそなたが素振、訝しい限りと思うていたが、人の噂で思い当った」
「人の噂? 人がなんと申しました」
お浜は嚇となり、
「あられもない噂を言いがかりに私を逐い出しなさる御所存か。さほどお邪魔ならば……」
「おお邪魔である、家名にも武名にも邪魔者であればこそ、この去状を遣わします」
「口惜しいッ」
お浜は、どうするつもりか夫の脇差を奪い取ろうとするのを、文之丞はとんと突き返したから、殆んど仰向けにそこに倒れました。それを見向きもせず、文之丞は奥の間へ立ってしまいます。夫にこう仕向けられて今更お浜が口惜しがるわけはないはずです、文之丞がもしも一倍肯かぬ気象であったなら、お浜の首を打ち落して竜之助の家に切り込むほどの騒ぎも起し兼ねまじきものをです。少し気が鎮まってから、お浜がよくよく考え直したら、ここで離縁を取ったのが結局自分の解放を喜ぶことになるのかも知れない、しかし問題はここを去ってどこへ行くかです、甲州へは帰れもすまい、どこへ落着いて