Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠13

中里 介山

Leggi 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 349.705 caratteri · 678 schermate

Aozora Bunko

の末つかた、荒栲は織上げし縮を山の一つあなたなる里に持行き売らんとするに、越路の空の習ひにて、まなくときなく降る雪の、いささかなる小やみを見合はせ、橇とて深雪の上をわたるべき具を足に穿き、八海山の峰つづき、牛ヶ岳の裾山を過ぎるに、身重にあれば歩むさへ、おのれが思ふにまかせざりけん、そのあたりに足踏みすべらし、谷間へ深く落ちいりしが、不思議に身持を破らざれば、いかにもして登らばやと、打仰ぎて上を見るに、四方に岩の覆ひ重なり、昼なほ暗き深谷の底、ことには雪の降りうづみ、更に登らんよしなければ頻りに悲しみもだえつつ、ここかしこ見まはせば、横の方に大洞ありて、奥より出で来るもの見えたり、荒栲ふたたび驚き怖れ、ひとみを定めてこれを見ると、丈抜群の熊なりければ、さてわが身はこれがために、命を取らるるものよと思へど、いかにもせんすべなければ、心のうちに思案なし、けものは人の物言ふをわきまへべきやうはなけれど、懐妊の身のかかる難儀を告げて命を乞うてみばや、その上にて聞きわけずばそれまでよと思ひさだめ、進み近づく熊の前に跪き、涙を流して、かかるところに落ちいりしは、わが身のなせしあやまちなれば、よしやそなたに噛まるるとも、恨む心はさらさらなけれど、ただ恐ろしきは、みごもりて早や五月になる身故、宿せしみづ子のあさましや、この世