Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠13

中里 介山

Leggi 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 349.705 caratteri · 678 schermate

Aozora Bunko

とお雪ちゃんが、なにげなく返事をして、かえって自分が変な気になりました。

世話場は世話場でいいが、なにもイヤなおばさんの名前なんぞを、ここに引合いに出す由はないのに、口を辷らして、自分でイヤな思いをし、人にイヤな思いをさせることを悔んでみました。

「そうかも知れないね、あのおばさんの魂魄が、ついて廻っているのかも知れない」

「もう、よしましょう、あんなイヤなおばさんのこと」

「どうしたものか、昨晩、わたしはあのおばさんの夢を見た」

「もう、よしましょう」

「いまさら、そんな薄情なことを言わなくてもいいじゃないか。白骨にいた時は、お前もあんなになついたくせに、ここはあのおばさんの故郷ということだ、せめて、ここへ来たからは、あのおばさんの魂魄をとむらってやる気におなりなさい」

「でも、わたし、なんだか頭が変で、どうしてもそんな気になれません、あのおばさんのこと、思い出しても気が変になりそうです、忘れていればよかったのに」

「それが忘れられないというのも因縁で、どうも白骨から、あのおばさんの魂魄が、あとになり先になって、我々についてくるような気がしてならん。昨晩も……」