Classici giapponesi con furigana
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たんていやわ
探偵夜話
岡本 綺堂
Leggi 探偵夜話 (たんていやわ) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 140.363 caratteri · 277 schermate
そうすると、ここに又一つの問題が起こって来る。あの小舟のなかに残っていたというステッキの折れは、果たして水沢のステッキか、あるいはこの魚のくちばしか。現にこの魚のくちばしも中途から折れているではないか。死んだ芸妓が両手に櫂を持っていたのをみると、或いはこの奇怪な魚が不意に突進して来たので、一生懸命に櫂を振りあげて、そのくちばしを叩き折ったのではあるまいか。水沢はおどろいて海へ飛び込んだのかも知れない。しかしそうすると、心中の問題はどう解決する。芸妓はどうして死んだのであろう。僕は自分の頭のなかでいろいろの理屈を組み立てながら、それから半時間の後に宿へ帰った。
その日の午後にお島さんは警察署へ呼び出されて長時間の取り調べを受けた。夕方になって帰って来て、僕にこんなことを話した。
「水沢さんという人もずいぶん卑怯じゃありませんか。どうしても芸妓を殺した覚えはないと強情を張っているんですもの。」
「水沢さんは気が確かになったのか。」
「ええ、もう落ち着いたようですよ。あんな嘘がつけるくらいなら大丈夫ですわ。」と、お島さんはあざけるように言った。
「どんな嘘をついたの。