Classici giapponesi con furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Leggi 新・水滸伝 (しん・すいこでん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 684.899 caratteri · 1374 schermate
しかし一時は、警板や警鐘の乱打に、刑務場から附近の村々でも、みな起き騒いで、非常の夜警についていた。
そのため、林冲はまったく逃げ道を封じられ、あっちこっちを、袋の鼠のように走り廻ったが、ままよとばかり、ついに街道口の大焚火を見て、その仲間へ割りこんでいった。
「うう寒い。すみませんが、すこし焙らせておくんなさい。皆さんも、ご苦労さまで」
「さあさあ、ぬくもるがいい」と、四、五十人の村民たちは、何気なく譲ってくれたが「――おや、おめえは村の者じゃあないな。面に刺青があるじゃねえか?」
「へい、牢城営の使いのもんでございますよ」
「牢営のお使いだって、おいおい、いやだぜ、そう側へ寄ッてくれるなよ。おめえの着物は血だらけじゃないか」
「あ、この血ですか。なあにこれは牛を屠殺したときの汚れでさあ。じつあ昨晩、管営さまと差撥さんの官邸でお客のご招待があったんで、牛やら羊やらの屠殺をいいつけられたものでございますから」
「そうかね。それにしちゃあ、いやに生々しいが」
大勢の村民たちはみな、不気味な顔をしあったものの、流刑囚の兇悪さは日ごろ見ているので、それ以上は何も問わない……。