Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Leggi 新・水滸伝 (しん・すいこでん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 684.899 caratteri · 1374 schermate
軍師呉用にも千慮の一失。 探し出す偽筆の名人と印刻師のこと
水は渺々、芦は蕭々――。梁山泊の金沙灘には、ちょっと見では分らないが、常時、水鳥の浮巣のように“隠し船”がひそめてある。そして居酒屋の朱貴が射るかぶら矢を合図に、事あれば、わっと陸へ上がってくる仕掛けになっている。
戴宗といえど、これを見ては、争いも無用と知った。道を曲げて、梁山泊へ立ち寄り、事のわけを自身語るしかないと腹をきめ、
「かたきでも敵でもないのに、おまえさん方と喧嘩はつまらん。さあ案内してくれ」
と、朱貴に身をまかせて船へ移った。もちろん彼がここまで乗って来た“神行法”の神馬、都へとどける金銀の進物籠も、あわせて鄭重に船へ積まれる。
「ひと足、お先に」
と朱貴は先頭の水案内舟で急いだ。それが対岸へつくや否、彼は聚議庁(山寨の本丸)まですッ飛んで行き、軍師呉用にわけをはなした。呉用はまたすぐ、首領の晁蓋にこれをつたえ、全山の賊将をよびあつめた。
だから戴宗がそこへ臨んだときは、あらまし、戴宗の開封行きの使命、また、江州牢城の獄にあって、いまや死を待つばかりな運命に落ちている宋公明の危機なども、すでに一同知っていた様子であった。
とはいえ、呉用と戴宗とは、じつに久しぶりな邂逅でもある。