Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

Leggi 新・水滸伝 (しん・すいこでん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 684.899 caratteri · 1374 schermate

Aozora Bunko

ここには、数十人の屈強な壮丁や食客もたくさんにいる。だから馬糧廠の火災と同時に、古廟の前の兇変も、たちどころに柴進の耳へ聞えてきたし、柴進もそれを知るやいな、

「さては、林師範へ何か危害がかかったところを、逆に師範のため、都の刺客も管営も差撥も刺し殺されたにちがいない。日ごろから悪評しきりな管営や差撥だった。命を落したのもいわば天罰……。ただ、林師範こそお気のどくな身の上だ。あの人を見殺しにしてはならぬ」

と、たちどころに手分けを命じて、その結果、瞬時に、邸内へ助け入れたものだった。

――その柴進は今、すっかり体も恢復した林冲を見て、いとも満足そうに、また、名残り惜しげにこう告げていた。

「できることなら、長くわが家にいていただきたいが、いまはそうもなりません。といって、あれ以来牢城役所では四道の街道口に関所を結び、蟻も通さぬ検問のきびしさとか。しかしまあ私にまかせて、ひとまず山東のほうへ落ちのびてください。計略はこの柴進の胸にありますから」

「まこと親身もおよばぬお情け、生涯忘れはいたしません。すでになかったはずの後半生、いかようとも、おさしずに任せまする」