Classici giapponesi con furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Leggi 新・水滸伝 (しん・すいこでん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 684.899 caratteri · 1374 schermate
叩けば何か出るだろう。なにしろ、紅葉の葉ッ端じゃ土産にもならねえからな」
呟くやいな、雷横は、そこの卓を蹴って、男のからだもろとも、引っくりかえし、
「縄をかけろ。四の五をいわすなッ」
と、不意にその男を搦め捕らせた。
もちろん、赤痣の若者も、吠えたり暴れたり、抵抗はしたが、二十余人の捕手に会ってはどうしようもない。手負い猪のように東渓山の麓へと曳きずられていった。
そもそも、この山裾には、一すじの渓川を境として、西渓村と東渓村との、二聚落がある。
かつて、その西渓村のほうでは、白昼でも妖怪が出るという噂がたち、事実、そこの淵で理由なく村の男女が溺れたり、牛馬が引き込まれたり、怪異な変が多かった。
すると或る年。一人の旅僧が、
「わしが鬼魂を鎮めて、供養してあげる」
と、大きな青盤石に経を刻ませ、妖怪退散の法要を行なって去った。
それからというもの、西渓村には無事がつづいた。――西渓村の幽鬼はみな、東渓村へ逃げていったのだ――と言い囃された。
怒ったのは、東渓村の名主、晁蓋である。
「化けものなんざ、いくらでもこいだが、おれが名主でいる以上、そんなケチをつけられちゃあ黙ってはいられねえ。