Classici giapponesi con furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Leggi 新・水滸伝 (しん・すいこでん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 684.899 caratteri · 1374 schermate
西渓村の奴らめ、明日の朝になって、腰を抜かすな」
晁蓋は、深夜、ひとりで渓川を渡って行き、西岸の供養塔を担いで帰った。そして東渓村の見晴らしのいいところへ、それをでんと据えこんで、澄ましていた。
以来、この庄屋さんに、あだ名がついた。
――托塔天王。
その名のほうが、有名になった。
「おいっ、誰か起きてみねえのか。さっきから表門を、どんどん叩いている奴がいるじゃあねえか。どいつもこいつも寝坊だな」
晁蓋はさっきからどなっていたが、ついには自身寝室を出て、表門へ出ていった。
その朝。いや、夜はまだ明けてもいなかった頃である。
「うるせえな。だれだい、今頃」
開けてみると、黒々とたいへんな人影だ。松明の火光の中には、大の男の縄付が見えるし、顔見知りの雷横もいる。
「やあ、どなたかと思ったら、県の与力さまじゃあございませんか。いったい、どうなすったんで」
「おう晁蓋。こんな大勢して甚だすまんが、部下の者に朝飯をとらせたい。暫時、屋敷のすみを貸してくれんか」
「おやすいこッてすが、何か大きな捕物でも」
「なあに、そんな仰山な獲物でもねえが、霊官廟の内に、うさんな野郎が寝込んでいたので、引ッ縛ってきた帰り途だ。