Classici giapponesi con furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Leggi 新・水滸伝 (しん・すいこでん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 684.899 caratteri · 1374 schermate
これらはまだ未知数というしかない。今は、五月初め。誕生祝いは七月十五日とか。――なお七、八十日の間は、たっぷりある。
「準備に日は欠かぬ。だが、三兄弟の誘いこみは、早いに限る」
呉用は、酒もほどほどに、さっそく旅支度にかかりだす。外は、ぬるい夜靄の夜だし、陽気にはまず申し分もない。
「じゃあ、わざとお見送りもしませんが」
「むむ、人目は避けよう。劉唐さんも、わしの帰るまでは、おとなしく客間に籠っていてもらいたいな」
「もうご心配はかけません。吉左右をお待ちしております」
門を立って行く呉学人の影は、すぐ模糊たる夜靄のうちに淡れ去った。
一日おいて。翌々日の午じぶん。
早くも彼の姿は、水郷石碣村のほとりに見られた。
かつて、何度も遊んだ土地だ。阮小二の家も、探すまでのことはない。芦汀に臨み、山に倚り、数隻の小舟をもやった棒杭から、茅屋の垣にかけて、一張りの破れ網が干してあった。
「おいでですか、どなたか」
廂を、覗くと、昼寝でもしていたか。
「だれだね」
むっくり出てきた若者がある。
これが阮小二だった。腰切りの漁衣、はだけた胸。その大胸毛は珍しくないが、石盤のような一枚肋骨は、四川の絶壁を思わすに充分である。