Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

Leggi 新・水滸伝 (しん・すいこでん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 684.899 caratteri · 1374 schermate

Aozora Bunko

……それよりは、ちょうど俺たちも、喉がひッついていたところだ、みんなに一杯ずつ飲ましてくれ」

「お断りだよ、まッぴらだ」

「なぜさ。おめえもまた、因業だな。無料で飲ませろッていうんじゃねえぜ」

「そんなことアわかッてら。でも元々、こんなところで商はしなくても、親からのお花客に、事は欠かねえ酒売りだよ。ばかにしてやがる」

「冗談いうなよ。なにも俺たちがケチをつけたわけじゃねえぜ。おめえもよほど、おかしな男だ。さ、機嫌直しに売ってくれ。酒売りなんてえ商売は、気合いものだろうじゃねえか」

「お前さん方から、機嫌を直せなんていわれると、おらはまた、馬鹿者だから、つい差上げたくもなってくるがね。だが、あいにく、器がないや」

「よしきた。器なら、あっちにある」

棗商人の仲間の二人が、車のほうへ馳けていった。持ってきたのは、二ツの椰子の実の椀であった。一人は両の掌のひらに、お手のものの棗漬をいっぱい盛ってきた。

それを、桶のふたの上へ開けて、

「ほい、肴はここだよ」

七人は、酒桶を取り囲んだ。かわるがわるに椰子椀に焼酎を汲みあげ、さも美味そうに飲みはじめる。そしては棗をポリポリつまむ。