Classici giapponesi con furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Leggi 新・水滸伝 (しん・すいこでん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 684.899 caratteri · 1374 schermate
あからさまにいうから聞け。青面獣の楊志という者だ」
「えっ、青面獣だって」
「おおさ、なんで急に変な面をするのか」
「……と、仰っしゃるなら、もしや以前は、開封東京の殿帥府にお勤めの」
「そうよ。その楊制使のなれの果てさ」
「やっ、こ、これはどうも……」と、男は手の刺叉も抛り出して「知らぬことじゃあございましたが、なんとも、とんだご無礼をいたしました」
「おや、おや。変な風向きになったな」
と、楊志も古い以前の身素姓までいわれては、ちょっと赤面を覚えたのだろう。自然その真面目を見せずにいられなかった。
「して、そういうお前さんは?」
「てまえも、じつあ開封の町家の生まれで、親代々の肉問屋のせがれ、曹正という者でございます」
「そうかい。道理で田舎者にしちゃあ、歯切れのいい啖呵をきりなさるがと思ったよ」
「いやお恥かしゅう存じます。都にいたころは、近衛軍のご師範、林冲先生に弟子入りしてちょっぴり棒術の真似ごとなどして、人さまから“操刀鬼の曹正”なんて綽名され、いい気になっておりましたンでね。……その後、おやじに代って山東へ商用に下り、資本をつかいはたして、つい極道へすべりこみ、今じゃあこんな百姓居酒屋の亭主。