Classici giapponesi con furigana
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あらじょたい
日本の文学 9 徳田秋声(一)
徳田 秋声
Leggi 日本の文学 9 徳田秋声(一) (あらじょたい) di 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 346.393 caratteri · 692 schermate
十三
茶の室はひっそりしてしまった。
十三
「そんなにお耳に障ったんですか。だってK―さんがせっかくお酒を召し食っていらっしゃるのに、厭な顔も出来ないもんですから。」
心持のゆったりしたようなK―が、間もなく黙って帰って行ってから、お銀は何気なげに遠くの方で言った。後で気のついたことだが、ちびりちびり酒を飲みながら、自惚まじりのK―の話のうちには、女を友達から引き離そうとするような意味も含まれてあった。それが今の場合K―自身として、笹村を救う道だと考えていたらしかった。以前下宿をしていた家の軍人の未亡人だという女主と出来合っていたK―は、ほかにも干繋の女が一人二人あった。その晩もK―は、子まで出来た間を別れてしまった女のことを虚実取り混ぜて話していた。同じような心の痛みのまだどこかに残っている女は、しみじみした淡い妬みの絡わりついたような心持でそれに聴き惚れていた。笹村の胸にも、それが感ぜられた。
笹村は深山から聞いていた、お銀の以前のことなどを言い出した。
「それはあの方が、よく私たちのことを知らないからですわ。」お銀は口惜しそうに言った。
「今こそこうしてまごついちゃおりますけれど、田舎じゃ押しも押されもしねえ、これでも家柄はそんなに悪いもんでござんしねえに。