Classici giapponesi con furigana
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あらじょたい
日本の文学 9 徳田秋声(一)
徳田 秋声
Leggi 日本の文学 9 徳田秋声(一) (あらじょたい) di 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 346.393 caratteri · 692 schermate
すぐ帰って来るから心配するなよ。」とオロオロするお国をたしなめるように言ったが、出る時は何だか厭な顔色をしていた。それきり何の音沙汰もない。昨夜は一ト晩中寝ないで待ったが、今朝になっても帰されて来ぬところを見ると、今日もどうやら異しい。何か悪いことでもして未決へでも投ち込まれているのではなかろうか。刑事の口吻では、オイそれと言って出て来られそうな様子も見えなかったが……。
「一体どうしたんでしょう。」とお国は、新吉の顔に不安らしい目を据えた。
「サア……。」と言って新吉は口も利かず考え込んだ。
お国の目は一層深い不安の色を帯びて来た。「小野という男は、どういう人間なんでしょうか。」
「どんなって、つまりあれッきりの人間だがね……。」とまた考え込む。
「すると何かの間違いでしょうか。間違いなら嫌疑とか何とかそう言って連れて行きそうなもんじゃありませんかね。」とお国は馴れ馴れしげに火鉢に頬杖をついた。
「解んねえな。」と新吉も溜息を吐いた。「だが、今日は帰って来ますよ。心配することはねえ。」
「でも、あの人の田舎の裁判所から、こっちへ言って来たんだそうですよ。刑事がそう言っていましたもの。