Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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あらじょたい

日本の文学 9 徳田秋声(一)

徳田 秋声

Leggi 日本の文学 9 徳田秋声(一) (あらじょたい) di 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 346.393 caratteri · 692 schermate

Aozora Bunko

」

その晩長火鉢の側に、二人差し向いになっている時、浅井は少し真剣になって言い出した。

三、四杯飲んだ酒の酔いが、細君の顔にも出ていた。

「それに今までは、私も黙っていたけれど、お前は少し家の繰り廻し方が下手じゃないか。」

浅井は、不断の低い優しい調子できめつけた。

「人のことばかり責めないで、一体私の留守のまに、お前は何をしている。」

「それはあなたが、何かを包みかくしているから、私だってつまらない時は、たまにお花ぐらい引きに行きますわ。」

「私はそれを悪いと言やしない。自分の着るものまで亡くして耽るのがよくないと言うのだ。」

浅井はこの前から気のついていた、ついこのごろ買ったばかりの細君の指環や、ちょいちょい着の糸織りの小袖などの、箪笥に見えないことなどを言い出したが、諄くも言い立てなかった。

「どっちも悪いことは五分五分だ。」などと笑ってすました。

十七

ある晩浅井とお増とが、下町の方の年の市へ行っている留守の間に、いきなり細君が押し込んで来た。

お増の囲われた家を突き留めるまでに費やした細君の苦心は、一ト通りでなかた。浅井が家を出るたびに、細君は車夫に金を握らしたり、腕車に乗らないときは、若い衆を頼んで、後から見えがくれに尾けさしたりしたが、用心深い浅井は、どんな場合にも、まっすぐにお増の方へ行く