Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
ろんごものがたり
論語物語
下村 湖人
Leggi 論語物語 (ろんごものがたり) di 下村 湖人 (しもむらこじん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 132.688 caratteri · 266 schermate
」
「どう致しまして。先生のお眼は、それこそいつも湖水のように澄んで居ります。」
「たしかにそうかな。」
「決してお世辞は申しません。」
「それがお世辞でなければ、お前の見る眼が悪いということになるのじゃが……」
楽長は、自分の見る眼が悪いとはどうしても思えなかった。で、
「そう仰しゃられますと、いかにも私に邪心があるようでございますが……」
と、残念そうな口吻で云った。
「楽長!」
と、孔子は急に居ずまいを正して、射るように楽長の顔を見つめながら、
「もっと思い切って、自分の心を掘り下げて見なさい。」
楽長は思わず立上って、棒のように固くなった。孔子はつづけた。
「君は、奏楽の時になると、いつもわしの顔色を窺わずには居れないのではないかな。」
楽長は、なるほど、そう云われれば、そうだ、と思った。しかし、それが自分に邪心のある証拠だとは、まだどうしても思えなかった。
孔子は、少し調子を柔らげて云った。
「もしそうだとすれば、それが君の邪心というものじゃ。君の心の中では、この孔丘という人間が、いつも対立的なものになっている。君は、はっきり意識していないかも知れないが、君の奏楽にとって、わしの存在は一つの大きな障碍なのじゃ。