Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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てっとうのかいじん

鉄塔の怪人/海底の魔術師

江戸川 乱歩

Leggi 鉄塔の怪人/海底の魔術師 (てっとうのかいじん) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 160.770 caratteri · 322 schermate

Aozora Bunko

むちのひびき

小林君は、やみの中にうごめく、この妖虫のあとをおって、壁ぎわをすこしずつ歩きだしました。

なぜでしょう。

読者諸君は、とっくにおわかりですね。その子どもカブトムシの中には、怪人団にさらわれた、あの高橋賢二少年が、とじこめられていたからなのです。

むちのひびき

小林君は、子どもカブトムシのあとをつけて、十二号室にはいりました。それから、その部屋の中で、どんなことがあったかは略します。なぜなら、それは、まもなく、わかるときがくるからです。

お話は、そのあくる朝、同じ石の建物の中の、大広間でおこったできごとに、うつります。

その朝、大広間には、ピシッ、ピシッと、むちの音がひびいていました。

その広間の中を、十数ひきの大カブトムシが、ゾロゾロと行列をつくってはいまわっていました。その輪になった行列のまんなかに、はでな、しまの洋服を着た、白ひげのじいさんが手に長いむちをもって立っているのです。

それは、いつか賢二少年が、にいさんの壮一君といっしょに、おうちのそばの町かどで、のぞきカラクリをのぞいたときの光景と、そっくりでした。そして、あののぞきカラクリを見せてくれたじいさんこそ、いま、この部屋のまんなかに、むちを手にして立っているじいさんと同じ人だったのです。