Classici giapponesi con furigana
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てっとうのかいじん
鉄塔の怪人/海底の魔術師
江戸川 乱歩
Leggi 鉄塔の怪人/海底の魔術師 (てっとうのかいじん) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 160.770 caratteri · 322 schermate
そっとかくしておいて、じぶんでその秘密をさぐってみたいのです。それで、約束にはそむくけれども、しばらくすてないで、かくしておくことにしました。
その箱は長さ十五センチ、はば九センチ、厚さ六センチほどの、から草もようの彫刻のある黒い鉄の箱で、どこにもわれめがなく、どうしてひらくのか、すこしもわかりません。中にはなにがはいっているのか、ふってみてもなんの音もしないのです。
賢吉君は、その中にとほうもない宝ものでもはいっているようで、いそいで箱をこわすのが、おしいような気がしました。あとでゆっくりしらべることにして、どこかだれにも知られないような場所へ、かくさなければなりません。そこでいろいろ考えたすえ、庭のつき山の、てごろな石の下へかくすことにきめ、森の中の格闘のあった夜、みんなが寝しずまったころ、そっと部屋の窓からぬけだして、おもちゃのシャベルで石の下をほって、そこへ鉄の箱をうずめておいたのです。
男が病院で死んだという知らせをうけた晩にも、その石をあげてのぞいてみましたが、鉄の箱はちゃんとそこにありました。
しかし、賢吉君には、ひとつ心配なことがあったのです。