Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(五)金の鯉

野村 胡堂

Leggi 銭形平次捕物控(五)金の鯉 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 136.062 caratteri · 276 schermate

Aozora Bunko

銭形平次捕物控

一

一

「親分、大変なものを拾って来ましたぜ」

八五郎のガラッ八は、拇指を蝮にして、自分の肩越しに入口の方を指しながら、日本一の突き詰めた顔をするのでした。

「何だ、八、小判か、銭か」

銭形の平次は置き炬燵に尻を突込んで黄表紙を拾い読みしていたのです。

「そんな物じゃねえ、人間ですよ、親分」

ガラッ八の真剣さ。

「夜鷹なんか拾って来やがると、勘弁しねえよ。薪雑棒で向う脛をかっ払って、西の海へ叩き込んでやるから」

荒っぽいことを言いながらも、平次はニヤリニヤリと笑っているのでした。

「そんな代物とは訳が違う。ね、親分、ちょっと逢ってやっておくんなさい。永代から身を投げそうにしているのを、一生懸命宥めすかして、ここまで伴れて来たんじゃありませんか」

「女か、男か」

「両方で」

「何?」

「相対死(心中)のやり損ねですよ、親分」

「つまらねえものを拾って来やがったものじゃないか、そいつが知れると、日本橋の袂に曝される代物だぜ」

心中のやり損ねは日本橋の高札場の下に三日も生き恥を曝された時代です。

「日本橋の高札場なら我慢も出来るが、鈴ヶ森の処刑台に曝されかけているんだそうで」

「何だと?、八」