Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(五)金の鯉
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(五)金の鯉 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 136.062 caratteri · 276 schermate
そのためにあの世の苦患は大変、娘さんを可哀相に思うなら、日頃大事にしていた品物と、三百両の小判を棺桶へ入れて、菩提所へ葬ってやんなさい――とこう言います」
「で、その通りなすったのでしょうな」
「致し方がありません。私どもに何の考えもあるわけはなし、それくらいのことで娘の後生が楽になれば、まことに安いものでございます」
治兵衛はこう言って首垂れました。見たところ四十前後、大家の主人らしい落着きと品の中にも、何となく迷信深そうな、篤実らしさも思わせます。
「驚きなすっちゃいけませんが、お嬢さんは生きていますよ」
「エッ」
唐突な平次の言葉に、治兵衛はのけ反らんばかり。
「お聞きでしょうが私は滅多なことで自分から飛出しません。お上の御用は勤めておりますが、人に縄を打つ商売の浅ましさを、つくづく知っているからでございます。ところが、子分の者の話や、世上の噂で、お宅のお嬢様の災難を聞いて、あまりの事にジッとしていられなくなって、ツイ押付けがましくやって来たようなわけでございます」
「…………」
「お嬢様は決して死んじゃいません。それは立派に騙りでございますよ。あまりやり方が憎いので平常にもなく、私はやって参りました。