Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(五)金の鯉

野村 胡堂

Leggi 銭形平次捕物控(五)金の鯉 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 136.062 caratteri · 276 schermate

Aozora Bunko

あんな女は滅多にねえ――って言ってましたよ」

「よし、判った」

が平次はハタと行詰りました。金を持出したのは正次郎と判っても、その正次郎が殺されてしまっては、この先どこへ疑いを持って行きようもありません。

「銭形の兄哥、――やはり主人が臭くはないのかえ」

三輪の万七はいい心持そうでした。が、幾度も幾度も懲りているので、今度はさすがに縛ろうとは言いません。

大黒屋へ帰ると、中は火の消えたような淋しさ、雇人達はあっち、こっちに幾かたまりにもなったまま、仏間には朋輩の死骸のあることも忘れて、押え切れない不安を語り合っております。

「銭形の親分さん、悪者が捕まったそうじゃございませんか」

お徳は飛んで出ました。

「捕まったよ、お徳さん」

「五千両は?」

「それがどこへ行ったか解らない、――もっとも蔵から持出したのは、正次郎と判ったが」

「えッ、あの、正次郎どんが――本当ですか、親分さん」

お徳の驚きは一と通りではありません。

「せっかく、死骸の番までして、誰も構わないのに、線香を絶やさないようにしている、お前には気の毒だが、正次郎は良くない男だ。子飼いの奉公人が、主人の身代に関わるような金を持出して、罰が当らずには済むはずはない」