Classici giapponesi con furigana
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ひかりはかげを
光は影を
岸田 国士
Leggi 光は影を (ひかりはかげを) di 岸田 国士 (きしだくにお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 138.262 caratteri · 276 schermate
酌に出て来た二十四五の婦人が、
「いらつしやいまし」
と、丁寧に頭をさげた。
「家内だ。但し、鎌倉の家内、これは極秘だ」
この紹介に、浜田浜六は、にやりとして、京野等志の方を見た。そして、
「僕、浜田です。これが、京野等志、どちらもまだ、一号がもてずにいる風来坊です」
婦人は、自若として、応じた。
「あら、お二人とも……。その代り、お好きなことがおできになつてよろしいわ」
京野等志は、さゝれるまゝに盃を受け、なんとなく憂鬱になつて黙りこんでいた。
浜田浜六は、しきりにはしやいだ。そして、二人とも、いゝ加減に酔い、飯がすむと、また車で駅まで送られた。
「どうだ、遠矢幸造の印象は?」
「なに、印象なんかどうでもいゝさ。第一、ほんとにやる気かどうか、おれにはさつぱりわからんよ」
「いゝじやないか、向うがやるというんだから……。まあ、どこまで続くか、ちよつと見ものだよ」
二人は、電車に乗ると、ぐつすり眠りこんでしまつた。
京野等志が家へ帰つたのは、十一時過ぎであつた。例によつて、母は、まだ起きて待つていた。
「みんなもう寝ましたか」
「さつきまで起きてたんだけど……。それがさ、今日、南条さんが来なすつたろう? あの話で、みんな大笑いさ」