Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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きゅうけつき

吸血鬼

江戸川 乱歩

Leggi 吸血鬼 (きゅうけつき) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 190.554 caratteri · 381 schermate

Aozora Bunko

彼が探偵小説作家であることは、家主も近所の人達も、まるで知らなかった。

少しもつき合いをしない、いつも戸を閉めて、家にいるのかいないのか分らぬ、独身の変り者ということが分っていたばかりだ。

「それは、池袋の非常に淋しい場所にある、一軒建ての小住宅なんですが、家の中を検べて見ると、まるで化物屋敷です。押入れの中に、骸骨がぶら下っている。机の上には、人形の首が転がっている。その首に、赤インキがベタベタ塗ってある。壁という壁には、血みどろの錦絵が張りつけてある。といった具合です」

「ホウ、面白いですね」

明智は熱心に合槌を打つ。

「本棚の書物はといえば、内外の犯罪学、犯罪史、犯罪実話といったもので埋まっている。……机の抽斗には、書きかけの原稿紙が沢山入っていましたが、その原稿の署名で、黒虹という変なペンネームが分ったのですよ」

「僕は黒虹の小説を読んだことがあります。非常に変った作家だとは思っていました」

「あいつは、生れつきの犯罪者なんです。その慾望を満たすために、恐ろしい小説を書いたのです。それが、小説では満足出来なくなって、本当の犯罪を犯す様になったのでしょう。