Classici giapponesi con furigana
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きゅうけつき
吸血鬼
江戸川 乱歩
Leggi 吸血鬼 (きゅうけつき) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 190.554 caratteri · 381 schermate
この様な思い切った変装手段は、老練な恒川氏にとっても最初の経験であった。
「実に何から何まで、小説家の着想です。実際的な警察官にとって、こういう空想の嵩じた、気違いじみた犯罪は、一番苦手ですよ。しかし、あなた方のお骨折りで、奴もとうとう参ってしまいました。殺したのは少し残念ですが、世間を騒がせた、唇のない怪物の事件も、これで落着した訳です」
警部は本当に安堵したらしい口調であった。
「一応落着した様に見えますね」
明智がニコニコしながら、妙な事をいい出した。
「エ、何ですって?」
恒川氏はギョッとした様子で、
「すると、あなたは、まだ……アア、共犯者のことをいっていらっしゃるのですか」
「イヤ、共犯者なぞではありません。今度の事件の恐るべき首魁のことを考えているのです」
「しかし、その首魁は、死んでしまったではありませんか」
「僕には、何んだか、それが信じられないのです」
流石の鬼警部も、明智のこの奇怪千万な言葉には、あっけにとられてしまった。
この薄気味の悪い素人探偵は、一体全体何を考えているのだ。犯人が、生き返って、仮埋葬をした墓地から、抜け出したとでもいうのかしら。