Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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きゅうけつき

吸血鬼

江戸川 乱歩

Leggi 吸血鬼 (きゅうけつき) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 190.554 caratteri · 381 schermate

Aozora Bunko

今日までに入用であるといえば、明智は今にも、この人形を使って、一仕事する積りに相違ないが、一体全体この男何を目論でいるのだろう。時々子供だましみたいなことを始めるが、それがいつも奏効するのは不思議な程だ。

警部は人形の用途が、聞き度くて仕様がなかったが、今更たずねるのも癪なので、わざと問題にしない体をよそおっていた。

「ところで恒川さん、一つお願いがあるのですが、ちょっと、民間探偵の手に合わない事柄なのです」

「君のことだから、出来る限りは便宜を計りますよ。イヤ、捜査に関することなら、僕の方でその衝に当りますよ。だが、一体何です」

「実は墓地を掘返して、死体を調べたいのです」

「墓地ですって?」

警部はけげんらしく、聞返した。

「エエ、墓地を四ツばかり……」

明智は益々変なことをいう。

「四つ? 一体何を調べようというのです。誰の死骸です」

「第一は、例の鹽原で入水自殺をした岡田道彦です」

「なるほど、あの死骸は、鹽原の妙雲寺の墓地に、土葬にしてある筈ですから、調べられぬことはありません。しかし、もう原形をとどめてはいないだろうと思いますが」

「でも、骸骨にだって、歯丈けは残っている筈です」