Classici giapponesi con furigana
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きゅうけつき
吸血鬼
江戸川 乱歩
Leggi 吸血鬼 (きゅうけつき) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 190.554 caratteri · 381 schermate
警部はそれを考えると、ゾッとしないではいられなかった。
「で、倭文子さんはどこにいるのだ。君はよもや、あの人を……」
彼はその次の言葉を、口にする勇気がなかった。
「倭文子は、ここにいるといったじゃありませんか」
谷山は昂奮のさめやらぬ、真赤な顔、泡を吹いた唇で答えた。
「ここにいるんだって。オイ、でたらめをいうと、承知しないぞ」
警部は、とうとうかん癪を起して呶鳴りつけた。
「ハハハ……今になって、でたらめなんかいいませんよ。なにも急ぐことはありません。倭文子も茂も、逃げ出す様なことはありませんからね。イヤ、逃出す力を失ってしまったのですからね」
谷山は、すてばちな笑いと共に、異様ないい方をした。
アア、倭文子達は「逃げる力を失ってしまった」という。一体、どんな風に逃げる力を失ったのであろうか。
「じゃ、倭文子に会わせて上げましょう。ここにいるのです」
谷山は、ツカツカと部屋の隅へ行って、小さなドアの引手を握った。そこは隣室への通路になっているらしい。
「アア、その部屋に監禁してあったのか」
警部は、意気込んで、ドアの前に走り寄った。
「サア、ゆっくり御面会なさい。