Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠1
中里 介山
Leggi 大菩薩峠1 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 200.314 caratteri · 398 schermate
「はあ――て」
「それからお内儀さんというものが捨鉢の大乱痴気で身上は忽ちに滅茶滅茶、家倉は人手に渡る」
「ふむ」
「そのまた買った人がどうしても伸立たない。なんでもあの土蔵からお化けが出るという噂で、あれからもう三代目、こうしていまだに売物に出ていますようなわけで」
「それはまあ、なんにしてもお気の毒……そのお内儀さんというのは今どうしていますな」
「さあ、そいつが聞きもので……しかし私ばかりこうベラベラ喋ってもよいもんですかどうですか。旦那、お前様はいったい山岡屋の何なんでございます」
「お前さんはまた何だえ」
二人は面を見合せて、
「実は旦那」
紙屑買いの言葉が妙に改まって、
「私共の面にはお見覚えがござんすまいが、私共の方には旦那のお面にようく見覚えがござります」
「何だ、私の面に見覚えとは」
「へへ、何を隠しましょう、と大きく出るほどの者ではございませんが、実はあのころ山岡屋に丁稚奉公をしておりました」
「はあ、山岡屋の番頭さんか、それはお見外れ申しました」
「ちょうど、旦那があのお松という子をつれて店前へおいでなすった時、お面をよく見覚えておきました」
「なるほど」