Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠1
中里 介山
Leggi 大菩薩峠1 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 200.314 caratteri · 398 schermate
誰が見てもそんなものは一つも見えないのに、熟練な漁師が見てさえも見えないのに、岩の上からおりて来て、手を或る石の下へ入れると、その言った通りの方角で、言った通りの魚を手掴みにして来る。
永年の漁師がいろいろの道具を用い、不漁で困っている時でも、七兵衛が行けば、きっと、びくをいっぱいにして帰る。七兵衛が魚をとるのではない、魚の方から七兵衛に来るのだと舌を捲いていたものです。七兵衛自身についてその秘訣を聞けば、こともなげに笑って、
「みんなの人は、魚を逃げるように追っかけ廻してるだから、捉まらねえや。俺はこうやって見てえて、魚が向うから来る鼻っぱしを掴むから逃がしっこなし」
一夜に四十里五十里を普通に歩いて、檜鉄砲(檜張りの笠)を胸に当てて歩いてもそれが下へは落ちなかったということは、土地の人が誰も言う。
青梅の町の坂下というところに、近い頃まで「七兵衛地蔵」というのがあった、それは七兵衛が盗んで来た金を、夜な夜なそこへ埋めておいた。七兵衛が斬られて後、掘り出された。そのあとへ石のお地蔵様を立てて「七兵衛地蔵」と名づけられる。
この地蔵は、最初は、足腰の病によく信心が利くと伝えられた、それから勝負事をするものにも信仰された。