Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠1

中里 介山

Leggi 大菩薩峠1 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 200.314 caratteri · 398 schermate

Aozora Bunko

さては見処があって、兵馬のために宝蔵院流の槍の秘術を示すためか知らん。

十七

話がまた少し戻って来ます。

榛原の山道で薬屋源太郎が打たれた時、机竜之助はその鉄砲の音を聞いて駈けつけたが、七兵衛は早く兵馬に知らせたいことに急がれて、鉄砲の音には心を残して西峠まで走せて来た時、そこで行逢ったのが駿馬に乗った二人の武士。

この二人の武士もまた時ならぬ鉄砲の音に驚いて、

「さては」

と丹後守の言ったことを思い合せたところへ、ぶつかったのが七兵衛でした。どうもこういう場合に七兵衛の足どりが穏かでない。

「待て」

すれ違いの時に、内山という若い方の武士が鋭く七兵衛を呼び留めました。

「へえ……私共でございますか」

「お前は、いま向うから来たようだが、あの鉄砲の音は何事だ」

「いっこう存じませぬ、大方、猟師さんが雉子でも打ったんでございましょう」

もとより七兵衛は何も知らない。もし間違いであって、拘り合いになっては面倒だから、いいかげんにあしらってサッサと歩き出すと、内山はよほど七兵衛を怪しい者と認めたらしく、

「待て待て」

「いや、急ぎますから、私共は急用の者でございますから」