Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠1
中里 介山
Leggi 大菩薩峠1 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 200.314 caratteri · 398 schermate
「あれ――」
瓢を投げ出して縋りついたのは老人の亡骸でした。
「お爺さん、誰に殺されたの――」
亡骸をかき抱いて泣きくずれます。
ここにこの不慮の椿事を平気で高見の見物をしていたものがあります。さいぜんの武士の一挙一動から、老人の切られて少女の泣き叫ぶ有様を目も放さずながめていたのは、かの栗の木の上の猿です。
猿どもは、今や木の上からゾロゾロと下りて来ました。老少二人の伏し倒れた周囲を遠くからとりまいて、だんだんに近寄ると、小さな奴がいきなり飛び出して、少女の頭髪にさしてあった小さな簪をちょっとツマんで引き抜き、したり顔に仲間のものに見せびらかすような身振をする。それを見た、も一つの小猿は負けない気で、少女の頭髪から櫛を抜き取って振りかざす。その間に大猿どもは、さきに老爺が開きかけた竹の皮包の握飯を引き出して口々に頬ばってしまうと、今度は落ち散っていた手頃の木の枝を拾って、何をするかと思えば、刀を差すようなふうに腰のところへあてがい、少女の背後へ廻って抜打ちに――つまりさいぜんの武士のやった通りに――その木の枝で少女の背中をなぐりつけました。
我を忘れて泣き伏していた少女は、この不意の一撃で、