Classici giapponesi con furigana
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ゆうれいとう
幽霊塔
黒岩 涙香
Leggi 幽霊塔 (ゆうれいとう) di 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 266.479 caratteri · 532 schermate
第二十七回 目に見えぬ危険
第二十七回 目に見えぬ危険
若し公平に考えたら、秀子の身には定めし怪しむ可き所が多かろう、密旨などと云うも分らず、夏子の墓へ参るも分らず、高輪田長三から異様に疑われて居る其の仔細も分らぬ、併し余は少しも疑わぬ、第一秀子の美しい顔が余の目には深く浸み込んで居る。決して人に疑われる様な暗い心を持った女でない、成るほど自分で云う通り何か密旨は帯びて居るだろうよ、併し人を害する様な質の悪い密旨では決してなかろう、第二には秀子が曾て「分る時には自然に分る」と云ったのを余は深く信じて居る、自然に分る時の来るを何も気短く疑って見るには及ばぬ。
斯う思うと唯可哀相だ、女の身で兎も角も密旨の為に働き「何の様な目に逢って此の世を去るかも知れぬ」とまで覚悟して居るとは傷々しいと云っても好い、助けられる者なら助けて遣り度い、と云って事情も知らず、自分の妻でも何でもないのに深く助ける訳にも行かぬ、今日の様な目に見えて危い事が有れば助けもするが、当人の様子から考えると目に見える危険より目に見えぬ危険の方が定めし多かろう。
余は此の様に思いつつ秀子を家の内へ送り入れた、頓て朝餐も済み、又一回り運動して、爾して愈々昨夜(寧ろ今朝)出た