Classici giapponesi con furigana
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ゆうれいとう
幽霊塔
黒岩 涙香
Leggi 幽霊塔 (ゆうれいとう) di 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 266.479 caratteri · 532 schermate
所が中で婆の声が聞こえた。「ナニ誰が居る者かよ、甚蔵が傍に居ないと此の犬は時々アノ様な声を出すのだよ、上の室でアレの動く音でも聞こえたのだろう」アレとは何であろうと余は此の際疾い場合にも怪しむのを耐え得ぬ、医学士「ウム例のか、動きなど仕やがって、仕ようがないなア、最っと鉄鎖を緊くして置くが宜い」斯う言って、出て来るのを止めた様子だ、有難い、有難い、余は真に助かった、再び此の様な事のない中に早く目的の潜戸の中へ潜り込まねば。
斯う思ううちにも「例のか」と言い「鉄鎖を緊く」など云った医学士の言葉が耳に残って居る。何だか薄気味の悪い言葉だ、併し此の意味も其のうちには分るだろうと、跼き足して此所を立ち去り、見て置いた階段の方へ行ったが、四辺は全くの闇である。別に躓く物も有るまいとは思うけれど手探りに進む外はない、昼間は明るかった所為か斯う広いとは思わなんだが、探って行くと階段まで仲々遠いけれど、何うか斯うか無事に着いた。
又手探りと跼き足で階段を上って行き、茲辺だと思う所で壁を探った。潜戸は有るには有るが堅く締って居て、動かざること巌の如しだ。