Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ゆうれいとう

幽霊塔

黒岩 涙香

Leggi 幽霊塔 (ゆうれいとう) di 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 266.479 caratteri · 532 schermate

Aozora Bunko

為に此の大悪の相恰が現われなんだのか知らん、兎に角も恐ろしい顔である。余が未だ充分には明け切らぬ薄暗い室の中で蝋燭の光で見ては猶更恐ろしく感ぜられる。

アア彼何が為此の余の居間へ入ったのか何が為に死んだのか、真逆の狐猿の仕業で人一人を噛み殺す事は出来ぬ、合点の行かぬ事では有るが、昨夜の叫び声の出所だけは之で分った、彼の死に際の声で有った、爾すれば彼は夜の十二時が打って間もなく死んだものだ。

余が斯の様に思いつつ猶死因を考えて居る間に秀子は忽ち身を躍らせて「分りました、分りました」と打ち叫んだ、何が分ったか知らぬけれど余ほど心の騒ぐと見え、日頃の落ち着いた様とは打って変り、発狂でもしたではないかと気遣わるる程である、余「何が分りました、秀子さん」

秀子の耳に余の問いが聞こえたのか聞こえぬのか秀子は、猶も夢中の人の語る有様で「分りました、八年前に此の室で、養母お紺を殺したのは此の高輪田です、此の長三です、私一人其の声を聞き附けて此の室へ走って来ましたが、真暗の中で何者にか突き当たりました、これが確かに曲者とは思いましたけれど私を突き退けて逃げ去りました、女ながらもそれを追う