Classici giapponesi con furigana
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ゆうれいとう
幽霊塔
黒岩 涙香
Leggi 幽霊塔 (ゆうれいとう) di 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 266.479 caratteri · 532 schermate
計略の為で有ったに違いない、斯う云う中にもお浦は夫となく室中を見廻して居る、秀子は何処に居るだろうと夫とはなく捜して居るのだけれども秀子の姿は見えぬ、終には耐り兼ねたか「今夜は秀子さんにも逢ってお祝いを述べましょう、ナニ道さん、イヤ丸部さん、私は少しも秀子さんを恨みはしませんよ、元は私が此の家の娘分で、今は追い出されて、其の後を秀子さんが塞いだと云えば世間の人は定めし私が恨む様に思うかも知れませんが夫は邪推です、御存じの通り私は叔父に追い出されたのではなく、自分から出たのですもの、叔父の圧制に堪え兼ねて。夫ですから後へ養女の出来たのを寧そ嬉しいと思って居ます、ハイ全くです」と余に向って斯まで空々しく云うは余り甚い、恨みの満ち満ちた置き手紙を残して置いた癖に、最う夫さえ忘れたのかしらんと、余は之にも聊か呆れた、幼い頃は我儘でこそ有れ斯う嘘など云う女ではなかったのに、イヤイヤ人を欺いて虎の居る室へ追い込み、爾して外から戸の錠を卸して去る様な女だもの、偽りを云う位は何で不思議がある者か。
お浦は、夫となく再び問うた、「エ、丸部さん、今夜の女主人公は何処に居ます、松谷秀子さんは」