Classici giapponesi con furigana
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みっつのあざ
怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集
小酒井 不木
Leggi 怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集 (みっつのあざ) di 小酒井 不木 (こざかいふぼく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 196.140 caratteri · 396 schermate
「中島せい子さんといいます」
霧原警部は手帳に記入した。
「中島さんは断髪して居るでしょう?」と警部がたずねた。
鈴木はびっくりした。「どうして御承知ですか?」
警部はそれに答えないで質問を続けた。「お店にはその外に断髪の女は居りませんか?」
「中島さん一人です」
「中島さんはいつから雇われていますか?」
「まだ十日たちませんが、主人は大へん気に入っていました」
「下宿は何処ですか?」
「日本橋ですが、委しい番地は知りません。店へ行けばわかります。もうかれこれ出勤している時分でしょう」
警部は手帳をながめたまま、暫く考えて言った。「お店に関係した人で谷村という人を御存じありませんか?」
「谷村さんなら、店の品物を作ってくれる細工師です」
「お店で細工するのですか?」
「いえ、自宅で職人をつかってやって居ます」
「何処に住んでいますか?」
「京橋ですが、番地は忘れました」
「奥さんはありましょうね?」
「ありましたが、二週間ほど前に急病でなくなりました。その後、谷村さんは店へちっとも来なくなりました」
「奥さんはお店に関係ありませんでしたか」
「以前やはり店員でしたが、縁あって出入りの谷村さんと結婚しました」