Classici giapponesi con furigana
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みっつのあざ
怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集
小酒井 不木
Leggi 怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集 (みっつのあざ) di 小酒井 不木 (こざかいふぼく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 196.140 caratteri · 396 schermate
二
と、「クラブ白粉」とではそれぞれちがうといったような微細に亘る研究でした。言う迄もなく、この種の研究は頬の上のうぶ毛の関係、脂肪の多少等にも綿密な注意を払わねばなりませんが、鯉坂君の頭脳は、いわば痒いところへ手の届くように、それ等の研究を纏め得たのであります。
かくの如く、鯉坂君の選んだ研究題目は、未完成に終るものと、完成されるものとの二種類に分られましたが、いずれにしても、鯉坂君の着想は頗る奇なるものがあります。奇抜な着想といっても、鯉坂君のは、例えば、犬の首と人間の首とをつなぎ替えるとか、蛙の眼球と蛇の眼球とを交換するといったような突飛なものではなく、大ていは出来得そうな範囲のものでして、要するにその頭脳はプラクチカルに出来て居るといってよいかも知れません。
これからお話ししようとする「新案探偵法」なるものも、畢竟彼のこのプラクチカルの頭脳から割り出されたものなのであります。
二
鯉坂君が犯罪探偵に興味を持って居ることはすでに述べましたが、彼の発明した新案探偵法はいわば生理学的研究の副産物に過ぎないのであって、探偵法の新奇なるものを工夫しようとして取りかかったのではありません。