Classici giapponesi con furigana
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みっつのあざ
怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集
小酒井 不木
Leggi 怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集 (みっつのあざ) di 小酒井 不木 (こざかいふぼく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 196.140 caratteri · 396 schermate
又、仮にその男が女の家へ訪ねて来たとしても、必ずしも犯人だとは言われません。警察では女の旦那を検べたそうですが、疑を容るべき余地はなかったそうですから、先ず先ずその男が犯人たることは誰にも考えられます。ことに、身に覚えのないものならば、たといどんな事情があるにしろ、女を訪ねたことまで否定しないだろうと思われます。
いずれにしても男が有力な容疑者であることは争われませんでした。それにも拘わらず、直接証拠がないために、彼を罪に陥れることが出来ません。即ち男が自白しない限りは彼を罰することが出来ないのです。で、検事は私に被害者の解剖を依頼すると同時に、例の方法を行ってくれぬかと申しました。私は以上の事情をきいて、痣のあるその男が、嫉妬のために女を殺したのであろうと推定し、腸管拷問法を試みることに致しました。
あくる朝、教室へ運ばれ、解剖台上に、裸にして仰向けに載せられたのは、漆黒の房々とした髪を持った、色の白い、面長の、鼻筋のよくとおった、二十四五歳の女でした。彼女は妊娠八ヶ月ぐらいの腹をして居ました。頸部には深くくびれた絞痕が見られ、紫色をした舌が右の口角に少しくはみ出して居りました。