Classici giapponesi con furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Leggi 新・水滸伝 (しん・すいこでん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 684.899 caratteri · 1374 schermate
老母には子に賭けた一図な盲愛の血相があったし、女には裏をあばかれた捨てバチと人気稼業の驕慢があった。われを忘れて老母が先の胸にしがみつくと、白秀英は邪けんに相手の骨ッぽい体を振りとばし、さらにかかって来るところを、その白髪あたまの毛をつかんで、
「ま、執こいね、この猫の干物は。いいかげんにくたばっておしまいよ」
と、地上をぐるぐる引きずり廻した。いや、このせつな事は急転直下していた。きゃッといったのは、なんぞはからん、白秀英の方だったのだ。ぱッと唇からも鼻腔からも血を噴いて、花顔むなしく、虚空をつかむようにのけ反ッてクルと仰向に仆れてしまったのであった。
「あっ、た、たいへんだっ」
さっきから、手もつけられん、といった顔をしてただ眺めていた番役人も、仰天して雷横のそばへ馳け集まって来、
「お、おかしら、やりましたね、白秀英を蹴殺してしまいなすった!」
「さ。お逃げなさい。手錠も外しました。逃げなければ、お命はない」
と、衆情一致、あとの落度もかえりみず、さあさあと、急きたてた。
がしかし、雷横はうごかなかった。蒼白い凄惨な顔のうちにも、はや覚悟をみせ、