Classici giapponesi con furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Leggi 新・水滸伝 (しん・すいこでん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 684.899 caratteri · 1374 schermate
問題は道中では一切精進潔斎だ。守らねば神行の神力が破れてしまう。守れるか」
「酒を呑まず、肉を食らわず、で居りゃあいいんでしょ」
「そうだ。きっと、貪婪をつつしめよ」
かくて二人は、雲を翔けた。
耳に風がうなり、睫毛に霧が痛いほどぶつかッて後ろになる。地の物象すべて――町、森、原野、山波、渓流――点々たる部落の羊や牛の影までが見る見るあとへ過ぎられて行く。
さて、まことに怪奇な談になった。
そもそも水滸伝物語は、その発端、百八星のことからして、いわゆる怪力乱神を「世にあり得ること」として話の骨子にとり入れてあるものだが、中には多少、宋朝の史実も酌みいれ、編中人物の行動などにはかなりリアルなふしもある。――かと思うと突として、高廉の妖術やら戴宗の神行法なども平気で駆使するし――つまりここらが、いわゆる大陸古典の大陸小説らしい筋であって、日本での話なら役ノ行者の伝説でもなければ見られないところである。これは一に道教による幻想らしく、かの白楽天の長詩「長恨歌」の中で、玄宗皇帝が術者の方師をして、夢に、亡き楊貴妃の居るところを求めさせるなどという着想も、民話的な道教信仰を詩化したものといってよい。