Classici giapponesi con furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Leggi 新・水滸伝 (しん・すいこでん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 684.899 caratteri · 1374 schermate
「やや。ここは? ……。隆さん、いったいここはどこなのだ?」
「梁山泊の聚議庁の一房です」
「げッ、梁山泊だって」
「かんにんして下さい、徐寧さん。じつはわたしも今では仲間の一人。――今日までのこと一切は、ここの軍師呉用先生が書いた計略です。そしてわたしがあなたの従兄弟という縁故からあなたを連れ出す“誘き役”として参ったので」
「じゃあ、家宝のよろいを盗み出した盗ッ人も」
「そいつは、時遷がやったお家芸で」
「うぬッ、よくも」
奮然と、こぶしを握って、徐寧が突ッ立ちあがったとき、凛として、しかも猛からぬ一ト声が、
「金鎗班のご師範徐寧先生、お腹も立ちましょうがしばらく待ってください。申し上げる仔細がある」
といった者がある。
それなん、座にいた宋江であり、ほか、晁蓋、呉用、公孫勝などもみな居ならんでいたのだった。
宋江は、しずかに、事情を話した。
いま、梁山泊は、官軍包囲の中にある。
戦えど戦えど、敵の呼延灼将軍――というよりは、その装備――連環馬陣の猛威に会っては、何とも抗しうる法がない。
その連環鎖の鎧馬をやぶるにはどうするか。それが山泊の運命を今や決するところまで来てしまった。