Classici giapponesi con furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Leggi 新・水滸伝 (しん・すいこでん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 684.899 caratteri · 1374 schermate
うっかり色街の妓などにはまりこむなよ」
「これは、なさけないおことば。どうして、ご主人の留守にそんなことを」
「いや冗談だよ。何よりみんな仲よく機嫌よく暮らしていろよ」
彼は馬に乗った。そして馬の上から、さすがあとに残す妻の姿をふりむいた。賈氏も燕青も、その人が見えなくなるまで手を振っている。しかし賈氏のひとみには、前日、先発した馬車を見送っていたときのような瞼の濡れはさらにない――。街の空には、春の雲を縫って、雁の影が、これも巽の方へ消えて行った。
江上に聞く一舟の妖歌「おまえ待ち待ち芦の花」
さきに、一日早く北京府を立っていた番頭の李固は、約束の旅籠で、主人盧俊儀があとから来るのを待ちあわせていた。
「オオ大旦那。お留守中の御用はもうすっかりおかたづきで?」
「む、家内にも燕青にも、わしがいないうちの万端の仕切廻しはすべて申し含めて来たからな。もう何も気がかりはないよ」
「でも、十日や二十日のご旅行ではなし、昨晩はさぞ、お内儀さまも……」
「よけいな心配はせんでもいい。馭者、人夫、商い物の貨車など、なにしろ大勢を連れての旅だ。おまえはその方の係としてそのため連れて来た者だ。