Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

Leggi 新・水滸伝 (しん・すいこでん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 684.899 caratteri · 1374 schermate

Aozora Bunko

しゅくしゅくと、男泣きの悲哭をもらす者さえある。――終ると、宋江は座について言った。

「ここの者はみな、お忘れではあるまい。晁天王の遺言には、誰でもあれ、かたきの史文恭をとらえてわが妄念をはらしてくれた者をもって、次の梁山泊の統領にせよとあった……」

盧俊儀は、はっとして、宋江のことばも終らぬうちにあわてて言った。

「いけません、いけません。曾頭市を陥したのも、てまえ一人の力ではない。かつは私は徳もなし才もない」

「いや!」と宋江もまたそれを抑えて。「盧大員には、いくたび言っても、いつもご卑下あるが、この宋江をごらんなさい。正直、私は三つの点であなたのお人柄には及びもつきません」

「どうしてですか」

「第一に、私は色が黒く体も小さい。風貌において、あなたの大どかな貴人の相とはくらべものにならぬ。第二には、私はもと小役人の出身で罪を犯して逃亡のあげく自然ここに身をよせているに過ぎない人間。しかるにあなたは北京府の富家に生れ、かさねがさねの天祐を蒙っている。天運おのずから衆に超えているものです。――第三には、私は浅学、あなたは学古今に通じておられる。のみならずじっさいの武技もあり智略勇胆に秀でています。