Classici giapponesi con furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Leggi 新・水滸伝 (しん・すいこでん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 684.899 caratteri · 1374 schermate
あわれ浅慮にも、やがて、われから挑みかかッて来た彼らは、たちまち逆に、九紋龍の戒刀と、智深の錫杖の下に、お粗末な命の落し方を遂げてしまった。
「さあ、こいつらを片づけたら、さっそく、庫裡におき忘れた大事な頭陀袋を取りにいかねばならん。史進、ここで待っていてくれるか」
「いや、おれも一しょにいく」
――戻ってみると、幸いに頭陀袋はそのままあった。けれど、ここに細々露命をつないでいた老僧らも、身の上の分らぬ一人の女も、みな梁に首を縊って死んでいた。おそらく先刻、智深が崔と丘に追われて、いちど負けて逃げたのを知り、次には自分たちが、どんな目に遭わされるやらと、恐怖の余り、また今のような世を生きるにも絶望して、死をえらんだものかと思われる。
「ああ揃いも揃って。……こいつは何とも不愍なことをした。だが仏さんたち、迷うなよ、これはわが輩のせいでないぞ」
めずらしく智深は奇特な合掌をして、うろ覚えなお経をとなえた。それを見て、九紋龍もそばからいう。「――寺院が寺院の役を果しえず、悪党ばらの巣に恰好な魔所となっているからこんなことにもなる。いッそのこと、焼いてしまったほうが後々のためであろう」