Classici giapponesi con furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Leggi 新・水滸伝 (しん・すいこでん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 684.899 caratteri · 1374 schermate
大宋国の北から東の大山脈をさかいとして、その彼方の蕃地には遼(韃靼のわかれで契丹ともよぶ)という大国がある。
遼は、南下の野望がさかんで、つねに辺疆を侵しては、山東、山西をおびやかし、河南、河北を掠め、またあらゆる手段の下に、いつかは物資文化の花ゆたかな宋へ攻め入って、これを併呑してしまおうと侵略の機をうかがっているのだ。
ところが、それも思わぬ大宋の朝廷やこの国の上下は、めぐまれた土壌と文化の上で、腐敗と乱脈をみずから演じ、長夜の夢を貪ッているが、こんな現状をなお長くしていたら、ついには蕃土の遼から攻め入られて、あっというまに、宋は遼に変ってしまうにちがいない。
それでいいのか。生を宋の国にうけたわれらが、それでいいとしていられるか。
「誤解しないで欲しい」
と、宋江はさらにいった。
「――いつの日か天子のお召があれば、欣舞してそれにお応えしたいと私が歌ったのは、私の多年の宿望には違いないが、しかし、一身の安穏や栄達を願うためでは決してない。ただ国を思うからだ。そしてわれらの称える“天ニ替ッテ道ヲ行ウ”その志を遂げるには、天子の大赦をえて、勅の下に働かねば、どうしても、誠の働きは発揮しえないからでもあるのだ。