Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

Leggi 新・水滸伝 (しん・すいこでん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 684.899 caratteri · 1374 schermate

Aozora Bunko

「よし、わが家の門まできてくれい」

ついに林冲は手に入れた。妻もよろこんだ。

――単に家宝を得ただけでなく、銘刀は魑魅魍魎も払うという。そんな心づよさも抱いたのである。

――と。三日ほどたって。

殿帥府の副官陸謙から使者が来た。その書面をひらいてみると、

聞説。貴下ハ先頃、稀代ナ宝刀ヲ入手セラレシ由。武人ノ御心ガケ神妙ナリト、高大尉閣下ニオカセラレテモ、御感斜メナラズ、マコトニ御同慶ニ堪エナイ。

という祝辞の次に、こう結んである。

……ツイテハ、高家御秘蔵ノ宝刀ト、貴下ノ愛刀トヲ、一夕、較ベ合ッテ鑑賞ヲ共ニシタシトノ高閣下ノ御希望デアル。依ッテ、明日改メテ迎エノ使者ヲ出ス故、御携来ヲ希ウ。

虞候陸 百拝

「……はアて。誰が、いつのまに刀のことなど知って、喋ったのか。もっとも大道で買った物。誰も見ていなかったとは限らないが」

林冲も、ちょっと怪しみ、妻もなにか動悸を感じたが、しかし、殿帥府副官の名では、公式な召しも同様で応じぬわけにもゆかない。もしまた、文面の通りなら光栄とも考えられる。何が待つか、ともかくもとその翌日、林冲は正装して宝刀をたずさえ、迎えの者とともに、大尉の公邸に出向いた。