Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Leggi 新・水滸伝 (しん・すいこでん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 684.899 caratteri · 1374 schermate
「こいつはいけねえ、与太をとばして、そいつアとんだ失礼をしちまった」
芦むらを漕ぎ分けて、さっそく近づいてきたのを見ると、これなん、村では活閻羅ともアダ名のある末弟の阮小七。
釣でもしていたか、竹ノ子笠に、碁盤縞のツツ袖水着、笠の翳ながら、大きな出目は、らんと燿き、筋骨はさながら鉄といえば言い尽きる。ひたと、舷そろえつつ。
「ごめんなさい、先生。あんまりお久しぶりなもんで」
「行くかね、いっしょに」
「ぜひ、お供を。……ちょっくら、おふくろの家へ寄って、小五哥いも誘いましょうや」
近くの岸へ寄る。ここにも、水を繞らした小部落があった。その一軒へ、舟の上から。
「おふくろ。小五哥いは、いますかい」
「いないよ」と、膠もない返辞。
「――漁師の親のくせにして、あたしゃあ、ここ幾日も、魚の顔を見たことがないよ。あの子ときたら、毎日、ばくちばくちの追い目でさ。あきれたよ。たった今も、あたしの簪を引ッたくって、消えて行ったばかりだよ」
小二は、頭を掻いて、逃げるように、また漕ぎだした。
「どうも先生、いやなことを、ついお聞かせしちゃって、どうぞお気を悪くなさらないように」