Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

Leggi 新・水滸伝 (しん・すいこでん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 684.899 caratteri · 1374 schermate

Aozora Bunko

そこで、そいつを信じて降りて来たところが、卑怯にも、すぐ三つの砦門を鎖で戸閉してしまい、うんともすんともいってこない。……ぜひなく村から酒を買ってきて、ここで待つこと今日で四日目というわけだ。しかしどうやらこの勝負は、まんまと、こっちが一ぱい騙られたらしい」

「和尚は人がいい。口惜しくはないのか」

「なんとも業腹さ。そこでだ、三つの砦門を踏み潰してくれようかと、考えてみるが、こいつがまた、なんとも頑丈で、いくらわが輩にせよ、あんな関門とは取ッ組めん。また、取ッ組んでも馬鹿らしい」

「ならば、智をもって、乗っ取るしかありますまい。“生辰綱の智恵取り”を食った拙者が、そんなことをいうのはおかしいが」

「思案があるなら聞かして欲しいな。このままじゃ、この麓から引き退がれん」

「いや、ここは一度引き退がって、いま拙者が話した居酒屋の曹正の家まで戻ろう。二龍山を教えたのも曹正だから、彼に計れば何かいい智恵が出るかもしれない」

花和尚を連れて、楊志は数日の後、また村の居酒屋曹正の店へ帰ってきた。

「三人寄れば文殊の智恵」

その晩、鼎座の小酒盛りの果てに、どういう妙計が成り立ったか、三名は声を合せて笑っていた。