Classici giapponesi con furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Leggi 新・水滸伝 (しん・すいこでん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 684.899 caratteri · 1374 schermate
あり老幼もあり、つい濡るる袂に引かれて手間どっていた。
さてまた。――一方の宋江は、馬をとばして、町へ帰っていたが、役署の厩へ、馬をつなぐやいな、すぐ往来を廻って、以前の茶店の前へやってきた。
見ると。
何濤はもう待ちあぐねたような顔つきで、そこの軒先に佇んでいる。
「やあ、お待たせいたした。……折悪しく、ちょうど宅に来客がありましてな」
「ああやっとお見えか。どうなされたかと思っていました」
「すまん、すまん。さっそく、知事閣下の室へご案内いたしましょう。どうぞ、こちらへ」
折ふし、庁の知事室では、知事の時文彬が他念なく時務の書類に目を通していた。――宋江は、静かに扉を訪れて、
「これへ連れてまいったのは、済州の刑事頭で何濤と申す者です。重大な事件で、隣県の公文を帯びて、急派されてまいりました由。――一応、公文をお披閲ねがいとう存じまする」
「どれ……」
と、文彬は花梨の大机から向き直って、正式に、何濤の手から公文を受領し、即座にそれを披いてみた。
「むむ。……何濤とやら、これはたいへんなお役目、ご苦労だな」
「よろしく、お力添えのほどを」
「もちろんだ。書中によれば、蔡大臣からの目付まで下向して、済州奉行所に泊りこみ、十日以内に、犯人のこらず縛め捕れとの厳達とか。