Classici giapponesi con furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Leggi 新・水滸伝 (しん・すいこでん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 684.899 caratteri · 1374 schermate
金蓮もその尾について、
「ね。二郎さん。お隣のおばさんには、良人が病んでいるうちからお葬式のことまで、ほんとにご厄介になったのよ。あんたからもよくお礼を仰っしゃって下さいな」
と、相槌を打った。しかし武松は、まだ腹から礼をいう気にはなれないらしい。
「どうも夢のようだな。なんとも変だなあ?」
「弟さん。何がそんなに変だというのさ」
「だって、日頃はあんなに達者な兄貴だ。それが胸の痛みぐらいでコロリと逝ってしまうなんて」
「だけど案外、その達者があてにならない例は、世間でよく見ることだからね。だから坊さんがいうじゃないか。無常迅速、人の命は露みたいなもンだって」
「して、兄の遺骸は、どこへ埋葬したんですか」
「三日三夜、通夜や御法事をした後で、かたのとおり火葬に附しておいて上げたよ」
「それから、今日で幾日目ですえ?」
「あと二日で、ちょうど四十九日の忌明け。忌明けを前に、弟さんが帰ってくるなんて、やはり争えないもんだね」
「いや、また出直して伺いましょう。こんなことたあ知らなかったんで」
武松は半ば眩々としたまま、ぷいと戸外へ飛び出してしまった。やや我に返っていたのは、外の風に吹かれてからのことである。