Classici giapponesi con furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Leggi 新・水滸伝 (しん・すいこでん) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 684.899 caratteri · 1374 schermate
一々の処決、流れるが如くであった。
なお、奉行の陳文昭は、そうした公的な半面、ひそかに人をやって、獄中の武松を宥わった。武松は義人である、その行為は、猛に過ぎて惨酷な犯行を敢てしたが、心情愛すべきところもある。――人にも洩らしたほどだった。
だから、彼が都の省院(司法省)へ差出した裁決を乞うための上申には、その同情と手加減が多分に籠められていたのはいうまでもない。
かつまた、中央には、文昭と仲のいい高官もいる。それへ私信を送られてもいたことだろう。やがて降された判決は、ほぼ彼の満足に近いもののようだった。
「みな揃ったか」
判決申し渡しの日。
白洲は、武松、王婆、そのほかの関係者で、みちあふれた。
「何九叔、および果物売りの哥」
「へえい」
「無罪であるぞ」
「ありがとう存じまする」
「ただし、後刻、説諭申しつける。……また、近隣の者どもは、おとがめなし。……西門慶の家族らも、同様なれど、あるじ西門慶の生前の非道は人みな憎むところ。供養など派手派手しくせず、追善の施行に心がけたがよい」
「はい。慎んできっと左様にいたしまする」
「まった、武松事は」
白洲じゅう、しいんとなった。